向日葵


暗い場所にいるといつの間にか苦しくなる
どんな綺麗で明るいヒマワリも
闇色に染まるまるであの世の花みたい

丸い穴にはまらないように駆け出して
でも影はいつしか絡み付いていて
蟻のように砂にからまり

見渡せば空は枯れていて
この身は飲み込まれそうなヒマワリ
眩しい光はどこに今あるの
涙の代わりに花びらが今消えた

路地裏に朝だけ差し込む太陽が好き
フラフラと歩いて夜な夜な渡りゆく
月に頭を垂れてひっそりと

嫌でも影は迫る右往左往逃げ惑う
足元からじわじわと侵食されて
隅まで消えてゆくように

幻のようなあやふやな身体は
闇が似合わない小さな小さな向日葵
太陽に忘れ去られ陽にあたれないの
苦しさで枯れていく色鮮やかだった花びら

振り返る時間がない影はすぐそこ
今日もまた闇にそまる今日もまた花を枯らす
遠くに見えた暖かかな太陽を追って
走って走って走って今日も

見渡せば空は枯れていて
この身は飲み込まれそうなヒマワリ
眩しい光は今あそこにあるの
追いつけないだから涙で目が濡れる

幻のようなあやふやな身体は
闇が似合わない小さな小さな向日葵
太陽に忘れ去られ陽にあたれないの
焦がれても焦がされる事はない
痛みがこの花を枯らす


















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